チルドカップコーヒーの市場
森永乳業「マウントレーニア」は1993年に発売、
これまでチルドカップコーヒーの分野でトップを走ってきた定番商品です。
スターバックスブランドの登場で、首位を明け渡す格好となりましたが、
スターバックスブランドの大ヒットは「マウントレーニア」の顧客を奪うことなく、
市場拡大に貢献したといえます。
チルドカップコーヒー市場を象徴するこの両ブランドは、どのような層に支持され、
どのようなシーンで飲まれているのでしょうか。
購入層は、両ブランドとも、女性、なかでも15歳から30歳の女性の比率が10%を超えるのが目を引きます。
これは、同年代の男性を上回る比率で、若い女性の人気を集めているといえます。
チルドカップコーヒーが好調なのは、時間をかけて少しずつ飲み物を楽しむスタイルが定着し、
机の傍らに置いてストローで飲むパッケージの人気が高まっていることも影響しています。
スターバックスの店舗などに代表されるシアトル系カフェブームは、
店からカップコーヒーを持ち帰るスタイルを浸透させましたが、流行に敏感な女性にとって、
カフェの味に近づきながらもカフェより割安な商品をコンビニで手軽に入手できるのは魅力でしょう。
コーヒー市場は男性主導で、女性にはいまひとつ受け入れられにくいとされてきましたが、
パッケージや味を的確につかむことで、可能性の広がる分野と言えそうです。
チルドカップコーヒー市場が急拡大しています。
コンビニエンスストアでは、コーヒー関連の商品としては缶コーヒーに次ぐ堂々の二番手に踊り出ました。
これまで森永乳業「マウントレーニア」がけん引役となって順調に拡大してきたところに、
サントリーが「スターバックス」ブランドで売り出した新商品の大ヒットが加わり、勢いを増した格好です。