サイフォン(バキューム・コーヒーメーカー)
サイフォンは、本来は吸管を意味する言葉で、コーヒーの器具そのものの言葉ではありません。
正式にはバキューム・コーヒーメーカーと言います。
これを大正末期にわが国で製造する際、
コーヒーサイフォンと名づけ、以来、通称として広まったのです。
サイフォンの生みの親は、スコットランドの船舶技師ロバート・ナピアーです。
今から約140年前のことです。
従来のものにはない半自動的のこのコーヒーメーカーは大評判となり、改良が重ねられました。
原理的には、真空状態を利用してコーヒーを淹れるので、
欧米ではこのタイプのものをひっくるめて、バキューム・コーヒーメーカーと呼びます。
サイフォン式
サイフォンはドリップコーヒーなどと違い、細かい手加減は出来ませんが、
一定の味を常に出すことが出来る器具でもあります。
ロートの種類
サイフォンのロートは球型のものと、円筒型のものがあります。
円筒型はいろいろな長さのものがあります。
この違いは、単に見た目のバリエーションばかりではなく、
コーヒーの出来上がりにも関係してきます。
ロートの底が広いと、コーヒーの粉は薄く広がり、
ここを熱湯が通過しても、よい浸出は期待できません。
厚みのあるコーヒー層を熱湯が通ってこそ、よいコーヒーがはいるのです。
ロートは、底が広すぎず、ある程度の長さがあるものが良いということになります。
濾過器(フィルターの手入れ)
新しいものは、熱湯で数分間煮沸してから使いましょう。
使う時は、そのつど、きれいな水で洗い水気をよくきります。
使った後は、十分に水洗いして清潔な水に浸して、
冷蔵庫で保存するのが良いでしょう。
また時々しか使わない場合は、よく洗い煮沸した後、湿ったままの状態でポリ袋にいれ、
冷蔵庫で保存することにより湿潤状態が保てますので、そのように保存すると良いでしょう。
珈琲の抽出時間が 極端に長く感じられるようになったら 濾過器の布を交換してください。 交換したときは 最初の処理と同じく 濾過器の布についている糊を取り除くために
濾過器に布をセットし、鍋で2〜3分煮沸してください。
コーヒーをおいしく飲むために
器具によって、コーヒー豆はローストの程度、挽き方、その量などを微妙に変化させなくてはなりません。
一粒のコーヒー豆には、どのようにも対応できる、幅広い可能性が秘められているのです。
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