ペーパーフィルターの夫人
十九世紀初め、ネル袋の働きを器具におさめた、ドゥ・ベロイのドリップポットがパリで創案されました。
その後、イギリスやフランスで濾紙(ろ紙)を使った器具が出現し、特許を受けたものもありました。
しかし、本格的なペーパーフィルターのドリップポットは、
1908年、ドイツのドレスデンに住んでいたメリタ夫人によって完成をみます。
コーヒー好きの夫のために、
おいしいコーヒーを簡単に淹れたい一念から生まれた発明という、有名なお話です。
ドリッパー
ペーパーフィルターは、それを受けるドリッパーとセットで使います。
ドリッパーはプラスチック製と陶器のものがありますが、
注ぐ熱湯の温度が下がらない点では、プラスチックの方がすぐれています。
ドリッパーとペーパーフィルターは淹れるコーヒーの量によってサイズを選びます。
おいしく淹れるコツ
■淹れ方のポイントは、ネルドリップに限りなく近づくことです。(ネル袋のドリップを参照)
■ペーパーフィルターは筋目に沿ってしっかりと折る。
■フィルターはドリッパーにきっちり入れ込みます。すき間などがあると、よいドリップができません。
コーヒーをおいしく飲むために
器具によって、コーヒー豆はローストの程度、挽き方、その量などを微妙に変化させなくてはなりません。
一粒のコーヒー豆には、どのようにも対応できる、幅広い可能性が秘められているのです。
|