インスタント コーヒー

インスタント コーヒー

インスタントコーヒーのお話

原材料はコーヒー豆100% 
生まれはアメリカ、発明したのは日本人

1889年、アメリカでソリュブルティー(可溶性茶)を発表した日本人、
加藤サトリ博士が
1901年パンアメリカン博覧会でソリュブルコーヒー(溶けるコーヒー)と名づけて
発表したことがインスタントコーヒーの始まりです。

コーヒー豆は赤道を中心に、南北の回帰線で区分されている熱帯地方
「コーヒーベルト」と呼ばれる地域で生まれます。
ジャスミンの花のように香り高い真っ白な花から、
チェリーと呼ばれるほど、真っ赤に熟したコーヒーの実がなり、
その種子が、コーヒー豆と呼ばれ、インスタントコーヒーの唯一の原材料です。
コーヒー豆は木が生育した産地、場所、気候、種類によって微妙に味が異なります。
いくつかの種類をブレンドすることによって、さらに豊かな味と香りのハーモニーが生まれます。
 
 
インスタントコーヒーの製法
 
スプレードライ法

スプレードライ法

高い温度の乾燥筒の中に、高温度のコーヒー液を噴霧して素早く乾燥させる方法。
この製品は微粉状となります。冷たい水にも溶けやすく量産性が高いです。
しかしながら、製造時の熱によって香味を損ないやすいのが弱点である。
 
フリーズドライ法

フリーズドライ法

 
コーヒー液をマイナス40℃以下で凍結させた後に固まったコーヒーを細かく砕き、
真空状態にして水分を蒸発させる方法を(フリーズドライ製法)といいます。
この方法の製品は2〜3mm程度の大きさで角が尖った粗い粒状となります。
スプレードライ法に比して香味は損なわれにくいのですが、この製造に手間がかかるため、やや量産性に劣ります。このため、スプレードライ法の製品よりも価格は高めになります。

 

インスタントコーヒー
とは、
コーヒー豆の抽出液を乾燥させて粉末状に加工したインスタント食品である。
湯を注ぐだけで簡単にコーヒーを淹れることができる。
コーヒーを即席食品化する場合、抽出液を粉末化するのがもっとも簡易である。
しかし、その過程では味や香りが損なわれやすい。
 
インスタントコーヒーの歴史は、加工後も味と香りを維持しようとする努力の歴史と言える。
1899年にアメリカのイリノイ州シカゴに在住していた日本人科学者の加藤博士が、
緑茶の即席化の研究途上、コーヒー抽出液を真空乾燥する技術を発明。
1901年にニューヨーク州バッファローで開催されたパンアメリカン博覧会で「ソリュブル・コーヒー」(可溶性コーヒー)と名づけて発表したのがはじめとされる。
ところが、1906年にG・ワシントンという人物がなぜかインスタントコーヒーの特許を取得しており、
ワシントンを発明者とする文献も多い。
加藤博士の経歴や正確な名前(サトリ、サルトリとの説もあるが、Dr.Satoru Katoと思われる)はわかっておらず、
どのような研究を行っていた人物なのかも不明である。
また、すでに博覧会で公表されていて新奇性が無く、本来の発明者でもないワシントンに対して特許が認められた経緯も謎である。加藤の発明は現在のフリーズドライ製法につながるものと思われるが、ワシントンはいわゆるスプレードライ製法を発明した可能性もある。
上記の経緯は多くの雑学書に記されているが多くは孫引きのたぐいと思われ、
正確な文献による報告は未だ行われていない。


人々への普及・・・
 
ワシントンの特許以後、いくつかのメーカーがインスタント・コーヒーの製造販売を行ったが、
その中でもっとも大きな成功を収めたのは、スイスのヴェヴェーに本拠を置く食品商社のネスレ社であった。
 
1920年代末期、コーヒーの大産地であるブラジルではコーヒー豆の大豊作で価格相場が暴落、農民は困窮した。
これに苦慮したブラジル政府は、余剰のコーヒー豆を用いた加工食品の開発をネスレ社に要請する。
ネスレ社は数年間の開発期間を経て、
1937年にほぼ現在同様のスプレードライ法によるインスタント・コーヒーを完成させた。
この製品は翌1938年に「ネスカフェ Nescafe」の商品名で市販され、
インスタント・コーヒーの代名詞として知られるようになる。
 
フリーズドライ法で製造されたインスタント・コーヒーは1960年代にアメリカで登場し、風味に優れることから成功を収めた。
日本では1950年代からインスタント・コーヒーが輸入され始めたが、
1960年代以降国産化が進み、一般大衆にコーヒーを広く普及させる契機となった。
日本国内での製造は、1960年に森永製菓によって開始された。


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